VT信管の構造ですが・・・真魚さんの方が詳しい
部分もあろうでしょうが講釈をたれます。えっと、まず基本は3本のサブミニチュア真空管を
利用します。
1本目が発信&検出用でドップラー効果を
トレースしています。
2本目はドップラー効果より得た補整計測用で
ワークタイムラグ補整、断片散布界補整用です。
3本目は放電管でドップラー検出域が目標域に
なると放電してヒューズ熔解。そこから起爆回路に
スイッチ怨で爆発します。
電源ですが、砲弾を高射砲に装填した瞬間に
PPI射撃管制システムから電流も瞬時に伝達され
VT信管内の急速加熱抵抗器で保温状態になります。
発射されると、衝撃でVT信管内の電解液収容部が
破損して反応。電源になり、砲弾飛翔時間程度は電源が
確保される仕組みになっています。
目標を捕捉出来ずに飛翔を続けると味方艦隊への
砲弾落下が生じないように一定時間で自爆回路が
作動します。
放電管はバイアス回路に可変抵抗器があり、発射直前に
PPI諸元伝達で感度調節する働きもありました。
極端子のスプリングは加速度に耐えるような意味でも
特殊な素材だったんだと思われます。
真空管は樹脂で周囲を固められ2万G以上に耐えます。
不発はまぁまぁあったんじゃないですかね。
VT信管の欠点の1つに低空海面すれすれで攻撃してくる
敵機に対して発射すると海面からの反射波を拾って
勝手に爆発してしまう場合が時々あります。